実録・連合赤軍 あさま山荘への道程 [DVD]

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ニュー・シネマ・パラダイス 完全オリジナル版 [DVD]

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スラムドッグ$ミリオネア [DVD]

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・『台湾人生』
http://www.taiwan-jinsei.com/


・『イングロリアス・バスターズ
http://i-basterds.com/


1本ずつ感想を書こうと思っていたのだけど、今年も終りなのでまとめて書くことに。
イングロリアス・バスターズ』は、周りの評判も良いしかなり期待していたのだけど、面白いのは面白いけど思っていたほどではなくて少し拍子抜け。私は近年で2度映画館に観に行った映画は『デス・プルーフ in グラインドハウス』だけなので、期待しすぎたのかもしれない。ただ、ブラッド・ピットは今まで見たことがない魅力が引き出されていて身震いするくらいカッコよかった。


『スラムドッグ$ミリオネア』も同じく、面白いという前評判はだいぶ聞いていたのだけど、確かに面白いけどそんな絶賛するほどなのかという気が。いい映画だとは思うけれども。ただこれはおそらく原作のほうが面白いんじゃないかと思ってる。映画とかなり内容が違うらしいので、そのうち読んでみるつもり。


若松孝二監督の『実録・連合赤軍 あさま山荘への道程』は、あまりの長さに観るのを躊躇っていたんだけど、覚悟して今回鑑賞。
学生運動が盛んだった時代の連合赤軍から始まり、学生運動がを下火になっていくのに反発するように活動が過激化、その後雪山に立てこもった後に起こった山岳ベース事件、続いてあさま山荘事件の最後までが丁寧に描かれている。そりゃ、長くもなるわ。
私は学生運動とか全共闘とかあんまりよく分かってないんだけど、実際に理念を持って活動してた人ってそういないのって常々思っていて、それを証明してくれたので個人的にはかなりスッキリした。
永田洋子が自身が子どもが出来ないコンプレックスから、妊娠している女性に総括を強いて殺すシーンがあるのだけど、もうカルト宗教としか思えない異様っぷり。「お前のためなんだぞ」とか言いながら殴り殺したりとか。こんなことが40年前にあったとはちょっと信じがたいくらい。あと、永田洋子に殺される美女役を坂井真紀が演じているのだけど、彼女の脱アイドルっぷり(と言ってももういい年だけど)の演技は拍手ものだった。


『台湾人生』は近所の下高井戸シネマで上映していて、初日に監督の挨拶までついてたので散歩がてらに鑑賞。
日本の統治下時代に育った台湾のおじいちゃんおばあちゃんに話を聞くっていうほのぼのドキュメンタリーなんだけど、自分たちは日本語で育ち、そして天皇陛下を敬ってきたのに、日本が戦争に負けたからといって中国人にされるのはおかしい!と怒ってる人が結構いて驚いた。
何度か台湾に行ったことがあるけれど、その度に丁寧な日本語で話しかけられることが何度もあって、親日家な国だなあと呑気に思っていたけれど、親日家どころか自分たちを日本人だと思ってるとは思わなかった。特に日本が戦争に負けた後の中国の支配が酷かったみたいなので、日本に捨てられたという感情も大きいようだ。映画としてはともかくそんな台湾人の感情を知ることがなかったので、個人的にはかなり衝撃の映画だった。


グエムル-漢江の怪物-』はたまたまケーブルテレビで放送していたのを観賞。
何これ!すっごい面白いじゃん!と思ったら韓国で相当ヒットしたのですね。ソン・ガンホが相変わらずいい味出してるし、その他の役者も素晴らしい。グエムルに誘拐された妹がラストまで助かってるところとか、脚本や設定がちょっとヌルイなあと思うところがあったり、途中で予算が尽きてきたのかエキストラがラストに向かうにつれどんどん少なくなるところとか、割と突っ込みどころは満載なんだけけれど、それでもかなり面白かったです。
この映画、韓国で観客動員1230万人で歴代動員記録を塗り替えて大ヒットしたらしい。
韓国の人口は4800万人なので、つまり4人に1人は観た計算になる。
日本の人口は1億2000万人なので4人に1人と考えると3000万人になるのだけど、日本映画の興行成績のトップである『千と千尋の神隠し』ですら観客動員数は2300万人なので、人口比率で考えた『グエムル』の動員にはまだ足りないということになる。
確かにこの映画はそれなりに面白いと思うけど、そこまで韓国でヒットを生み出した理由って言うのがさっぱり分からない。これだけの動員数を出そうと思ったらある程度世代を超えての支持がないと無理だと思うのだけど、お年寄りが面白がる映画とも思えないしなあ。
どなたか理由が分かる方がいたら、是非是非教えてください。