きみは「修造学園」を知っているか

chitose112009-08-22


「修造学園」とは不定期で放送していたドキュメンタリ番組で、松岡修造が様々な業界で活躍している人をゲストに呼び、気弱で自分を変えたいと思っている小学生の子どもたち数人と課外授業を行うというもの。数年前にすでに番組は終了していて、私はアルピニスト野口健がゲストで、6人の小学生と一緒に屋久島に登る回のみしか見ていないのだけど、今でも目に焼きついているくらいのインパクトがあった。
登山を始める前に野口健が、すれ違う人とは挨拶をすることや道が悪い時は後ろの人にそれを知らせることなど、子供たちといくつかの約束をした後、ペットボトル100キロを子供たちだけに持たせていざ山へ(なぜか修造は持ってなかった)。
参加している子どもたちはいかにも現代っ子という感じの子ばかり。最初あった元気はすぐに消えて、挨拶や仲間への声かけが小さくなる。それを見た野口健は「修造さんからみんな元気な子どもたちだと聞いていたのにがっかりだ」とあくまで大人対子供の立場を考えた注意をする。
しかし修造は違う。野口健の大人な注意が終わった後、子供たちを集め大声で説教するのだが、これがすごい。
「声くらい出るだろう!!!!!!!」「声くらい出せって言ってるだけだああああ!!!!!!」屋久島に響く松岡修造の怒鳴り声。さらに、「嫌なら帰れ!!!!!」って、子供相手にそんな…。
その後子供たちは、『こいつ(修造)を怒らせたらやばい』と本能的に感じたのか、一度は挨拶や声かけを元気に(というかもう必死)に行う。しかし、またもや元気がなくなってくると、すれ違った登山客への挨拶の声が小さいとまた怒鳴りだす修造。
さらにその後、「荷物が重くてもう歩けない」と一人の子供が泣いてぐずるが、修造は決して甘やかさない。他の子供たちに「仲間が荷物が持てないと言ってるんだああああ!!!!!お前らどうするんだあああ!!!!」(録画してるわけではないので正確な台詞はあやふや)。
修造は子供たちに『歩けない仲間の分を残りのみんなで手分けして持つ』という発想をさせたいということは分かるが、疲労と恐怖でわけが分からなくなっている子供たちにそんな発想が出来るわけもなく、修造の誘導質問の怒鳴り声でなんとかその手分けして持つという考えに至り荷物をわける子供たち。見知らぬ大人に見知らぬ山に連れてこられ、挙句の果てに脱落すれば山中に置いていかれでもしそうな状況って、子供にしてはものすごい恐怖だと思うのだけど、修造はそんなことおかまいなしである。
その後も修造は子供たちを怒鳴り続け、最後に目的地に到着した後は、野口健のありがたい締め(自然を大事にしようとかそんな感じ)のお話で番組は終わるのだけど、子供たちが収容所から解放された奴隷のような目つきになっていたのが印象的でした。


で、そんな「修造学園」なんだけど、今まで放送した全7回のまとめをニコニコ動画で発見。修造が子供たちを怒鳴るのは毎度のことなんですね…。


D


修造の怒号と子供相手の大人気ない態度ばかりが目に付きますが、意外とどの回も最後に子供がいい方に変わってて(テレビだから?)、案外今時の子供には修造並に本気で向き合ってくれる大人が必要なのかなあとも思いました。私が子供だったら、絶対嫌ですけど。