『アバター』のストーリーはあれでいいのか?


先月、話題の『アバター』を川崎IMAXで観てきたのだけど、書きたい感想がどうしてもネタバレになってしまうので書けなかった。


映像は今更書くまでもなく確かに素晴らしかった。映画館の前方の席に座っている人の頭の上まで映像が飛び出してくるし、森の映像は素晴らしいし、今まで体験したことがないもので衝撃だった。
問題はストーリー。一見『風の谷のナウシカ』にかなり似た設定で、緑豊かな森なんだけれど人間はマスクをしないと死んでしまうところなんてまさにナウシカという感じ。しかし『アバター』の場合ラストが酷い。簡単に書くと、森を壊す人間と闘う原住民→全面戦争に→原住民が人間を片っ端かしから殺して圧勝→めでたしめでたし。さすがイラクに戦争をけしかけた国が作った映画だわ!と思ったけど、正直腹がたって仕方がなかった。
その他にもストーリーについては、何だかなあと思わせるところが多々あって、例えば主人公のジェイクは科学者である双子の兄が死んだため、兄の代わりにパイロットとしてアバターの操縦者となるのだけど、ジェイクが兄の死や兄の思いなんかを全く考えないのも手抜きな感じが否めなかった。死んだ兄弟(しかも双子!)の代わりに仕事することになったら、普通兄弟のこと考えるでしょ。ひょっとして、兄の死にアバターの秘密が隠されているるのか!と思って最後まで見た私は馬鹿を見るはめに。(←何も関係なかった)
まあ、映像を楽しむ映画として割り切ればいいのかもしれないけれど、ストーリーをシンプルにして、子供まで対象にするなら、このオチはないなあと思う。アカデミー賞も取れなかったのは当然だよなあ。