ミリキタニの猫

chitose112007-12-18

渋谷にて鑑賞。
ニューヨークに住む日本人アーティストのホームレスということで、
予告を観てからずっと観たいと思っていたのだけど、予想していたほどではなかった。
第二次世界大戦中、
米国在住日系人強制収容所に送られたことは知らなかったので興味深かったのだけど、
ミリキタニ氏が度々口にする「自分は商業アーティストじゃない「ビッグアーティストだ」という
台詞がもう鼻につきまくり。
冒頭では、反骨精神たっぷりで「絵の代金としてしかほどこしを受けないホームレス」として紹介されるが、
9.11のテロを機にこの映画の監督に誘われ彼女の家に住むことに。
彼女の家では居候のくせに、
やれうどんを暖めろだの、帰りが遅いだの、絵を観ろだの、写真を撮れだの、映画監督の彼女に文句言いまくり。
映画では記述がなかったけど、この後ミリキタニ氏があれほど嫌がっていた福祉施設に移り住むことになったのは、
いつまでも出て行かず、そして文句ばかりつける(そして夜中に日本語の歌を大声で歌う)ミリキタニに
彼女が我慢がならなくなったからだろうと思ったり。


やっぱり人間、お金という形で他人からの評価を得ないと駄目になっちゃうなあと思った映画だった。
お金が稼げればいいかというともちろんそれだけではないんだけど、
とにかくミリキタニは自分一人で生きている(つもりでいる)からか、
他人への感謝の気持ちが全くないのが非常に鼻についた。
まあ頑張って欲しいとは思うけどねえ。