大人になれない人間の苦悩
鈴木いづみコレクション〈5〉 エッセイ集(1) いつだってティータイム
- 作者: 鈴木いづみ
- 出版社/メーカー: 文遊社
- 発売日: 1996/12/01
- メディア: 単行本
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村上龍の「限りなく透明に近いブルー」に時代と環境が似ているからか、すんなりと読める。
まだ読了してないが、鈴木いづみがとても頭が良くて、
常に憂鬱を抱えている人間だということは分かった。
本人もこの本で書いている通り、真面目すぎるからこそ憂鬱を抱えているんだろう。
けれど、まるで高校生のようにすべてのことに向き合おうとする姿勢は、
真面目だなあというより、しんどそうだなという印象の方が強い。
人間は大人になると、色々なことに慣れたり諦めたりするけれど、
それが出来ない人だったのだろうと思う。
と、ここまで書いて自分にも当てはまるような気がしてきた。
頭が良いはさておき、向き合わなくてもいいことにまで向き合って、
結局は何も生み出せず憂鬱だけが残るなんて、思い当たるふしがありすぎる。
憂鬱を抱えたまま生きたくなかったら、もう少し大人にならなければ。